「コロナ問題で在宅率が高いこともあり悪質な業者がこぞって訪問営業をかけている」と、消費者庁などが警鐘を鳴らしています。
工務店の営業担当の目線で、事前に知っておくと被害を防げたり被害額を最小限に抑えれることを記事にまとめてみました。
この記事を読むと
・訪問営業詐欺の手口
・詐欺かなと思った時の相談先
・クーリングオフの仕組み
などがわかります。
目次
偶然見つけた親切な人を装う
訪問してきた業者らしき人に
「前を通りかかって、たまたま見つけた。(屋根の)棟板金の継ぎ目が、はがれかかっていて、放っておくと台風などの際、危ない」
「近所で工事をしていて、お宅の屋根がずれているのが見えた。」
「たまたま見たらお宅の屋根が壊れてる。見てあげましょうか?」
などと、告げられるケースが多発しています。
屋根の状態なんて、下からはほとんど確認できませんから「よその屋根で作業してたから見えた」
なんて、建築関係者らしき人から言われると多くの人は不安になってしまします。
中には親切を装い高圧的な物言いをする輩もいるようで、気性の優しい人や高齢者の方が押しに負けて被害者になってしまいます。
屋根が本当に傷んでいるのか分からない場合は突然の訪問者の言いなりにならないことが肝心です。
色んな言い訳をしてでも一旦は、お引き取りいただきましょう。
例えば
この家は、借家なので大家さんに相談してみる。
既に、息子に管理してもらってるので私は何も口を出せない。
など、押し売りしても意味がないと、あきらめてもらいましょう。
もしかしたら訪問の目的が屋根修理ではなく空き巣や強盗の下見かもしれません。
物騒な世の中ですから、念のため名刺や連絡先など相手の身分も確認しておきましょう。
突然の飛び込み営業の話を聞いてはいけないとは言いません。
まずは、即決で被害にあうことを防ぐためご家族と話し合いながら検討されることをおすすめします。
同じような飛び込み営業ですが
「屋根塗装工事費無料です。無料になる代わりに施工例として宣伝させて欲しい。」
「お宅は、住宅の入り口で目立つから施工させてもらったら宣伝になるんで、特別安くで施工させて欲しい。」
などと、さも貴方や貴方のお家が特別なような言い回しで契約をさせようとする業者も未だ多く存在します。
こんな業者は、話を聞いてもらうきっかけが欲しくて理屈をこねているだけです。
屋根工事を申し込んだらしめたもの
点検したら「壁も傷んでますよ、壁工事の足場代は別です、ベランダの防水の塗りなおしも」
あれやこれやと劣化部分を指摘され結局、法外な請求をされてしまう危険性も侮れません。
傷んでいるならなおしたほうがいいのは当然ですが、悪い業者に引っかからないよう気を付けてください。
情けないことですが、自然災害で大きな被害が出た地域を狙う火事場泥棒みたいな業者も存在します。
「台風の後、屋根業者が手一杯だから応援に出てほしい、と、屋根事業者の協会から依頼されて半分ボランティアで来た。気になることがあれば、点検だけなら無料でもできますが、、、」
台風でそこらじゅうの家の屋根が飛んだ場合、誰でも「1分1秒出も早く直してほしい」と、焦ってしまいます。
しかし、地域の建築業者だけでは手が回らなくなってしまいます。
そんな心配に付け込んで話のきっかけを作ろうとするのがこの手の業者です。
確かに、少々高額でも、早く治してもらったほうが二次災害を考えると被害額が少ないのでは?
と焦りる感情も重なるので大変かと思います。
しかし、こんな場合も一呼吸して名刺をもらって、
・身分や連絡先を確認する
・組織が実在するネットで調べてみる
・役場などにそのような動きがあるか確認する
など、落ち着いて対処してください。
一昔前に、ガス、水道、電気、通信などの業種で多く発生した営業手法です。
ある業種や手法で違法行為があったなどと乱暴なことを言うつもりはないですが。
でもこの手法や切り口については、私は「卑怯な交渉術」だと考えています。
「この地域で、一斉に屋根点検を行っていて、地域集中なのでいまだけの特別価格で修理できるので協力してほしい。」
ありもしない「地域の集団点検」をでっちあげることで「社会性は大事にしなきゃ」「公共のことには協力しよう」
そう考えている人の善意を自分の都合の良いように利用しているんです。
こんな切り口で訪問営業が来たら、相手の身分を確認するこの集団点検の主導者・組織はどこなのか?
などしっかり確認することをおすすめします。
こちらも、一人で即決せず、ご家族と相談して判断してください。
「そろそろ、築家を建てて〇〇年目だし屋根のメンテもしなきゃな~、費用は、いくらくらいかかるのかな?高くついたら嫌だな」
なんて考えてるときに突然の訪問営業で「火災保険で自己負担なしで修理できますよ」と、さも確実に火災保険が支払われるかのようなトークで話のきっかけを作ろうとする手法です。
危険なのは「老朽化も去年の台風のせいにすれば大丈夫です」なんて、業者の口車に乗せられて、保険申請して保険金で支払いを済ませたのちに「老朽化が原因」とばれてしまったら貴方が詐欺事件の首謀者になってしまいます。
他にも
・一般社団法人 住宅調査保険申請会
・保険会社の無料調査サービス
・一般社団法人 住宅調査保険申請会
などという謎の団体名を名乗り、火災保険を使って無料で屋根を直すサービスを啓蒙しているという話もあります。
くれぐれも甘い言葉に惑わされないようお気を付けください。
だまされないために、屋根修理や修理詐欺はクーリングオフできる?
結論からすると、屋根修理の訪問販売は詐欺か否かにかかわらずクーリングオフできます。
クーリングオフできる期間は訪問営業、電話営業どちらも書面受領日から8日間です。
・訪問営業なら契約書を交わした日
・電話営業なら業者から貴方に契約書面が届いた日
それぞれから8日間です。
また、クーリングオフさせまいと威圧や妨害があれば、その期間は無効となりクーリングオフの有効期間が延長されます。
クーリングオフのはがきの書き方は下記のHPに解り易く掲載されています。
引用:クー リング・オフ書面の書き方
契約後、解約希望の連絡をしたら急に態度が悪くなった、電話で話すのも怖い。
いろいろ、言い訳ばかりして取り合ってくれない
こんな場合第三者機関である「消費者センター」に相談してみるのも手段の一つです。
消費者センター
消費者センターは商品やサービスなど消費生活全般に関する苦情や問合せなど、消費者からの相談を専門の相談員が受け付け、公正な立場で処理にあたる組織です。
・消費生活センター
・消費者ホットライン
など、自治体によって名称は少し変わりますがおおもとのHPはこちらです。
独立行政法人国民消費者センター
・国民生活センターにも取り合わない
・既に、多額の費用を搾取された
などの場合警察や弁護士に相談することをおすすめします。
どんな場合でもだまされた人は被害者です。
突然の訪問者に「屋根が傷んでいる。直さないと大変なことになる。」
なんて言われると焦ってしまいますが、悪質な業者や屋根修理を騙った詐欺なんて可能性もあります。
オレオレ詐欺や振込詐欺にも通じる部分ですが、一人で決めず家族と相談する即決で契約しない訪問者の身元や会社を確認する。
など、心がけておくだけでも悪質な業者や詐欺被害に遭う確立を減らせます。
見ず知らずの突然の訪問者が突然、貴方にいい話を持ってくる
なんて、うまい話は怪しいと、注意されることをおすすめします。
この記事で屋根修理の悪質業者や詐欺被害が未然に防げると幸いです。