土地探しは家づくりにおいて、とても重要な工程です。しかし「いい土地」の定義は人によって異なります。車移動がメインの方にとって駅から遠い土地が、悪い土地とは限りません。また、坂の上の土地は登るのが大変と思う方もいれば、高台から見える景色が良いと気にいる方もいるでしょう。大切なのは「家族にとって、いい土地とは何か」をはっきりと描くことです。そこに法的視点や、予算の視点など私たちプロの目線が加わればきっと理想の土地探しができるはずです。
など「家族にとってのいい土地」のイメージを膨らませます。 その際、多くの方がポイントとするのは「交通利便性」「教育機関」「医療機関」「買い物する場所」「自然環境」「自治体の福祉・補助制度」などです。これらのポイントを中心にご家族と、どんな所に住みたいか、またどうしても譲れない条件などを話し合ってみましょう。
「地耐力検査」と呼ばれる検査で、地盤の強さを確認します。特に河川の近く、沼地や水田の埋立地、傾斜に盛り土をしたような造成地は地盤が軟弱なケースがありますので、注意しましょう。場合によっては地盤改良が発生し、その分費用が余計にかかってしまうこともあります。
過去に該当の土地のまわりで起こった災害やその時の状況などは、必ず確認しましょう。特に、土地が崖の下に位置していたり、近くに大きな河川がある場合は注意が必要です。国土交通省がだしているハザードマップなども参考になります。
人気が高い土地は、価値も固定資産税もその分高くなります。例えば高台で、長方形、南向きといった土地は人気が高いです。しかし、設計によっては他の方位が暮らしやすい場合もありますし、間取りによって工夫ができる部分もあります。価格とのバランスも見るようにしましょ
建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積の割合のこと。建築面積のことを「建坪(たてつぼ)」ともいいますが、建物の真上から見たときの水平投影面積で表されます。
例えば2階建ての場合は1階と2階のうち、どちらか大きなほうの面積を建築面積とします。
建ぺい率(%)=敷地面積÷建築面積×100となるので、建ぺい率50%と指定されている地域で100m2の敷地を購入した場合は、建物面積が50m2までの家しか建てられないということになります。
容積率とは、敷地面積に対する延床面積の割合です。 容積率(%)=延べ床面積÷敷地面積×100 例えば容積率80%と指定された100m2の敷地には、1階で50m2、2階30m2、合計80m2の建物が建築可能となります。
北側斜線制限とは、北側の隣人の日当たりを考慮し、南からの日照確保のために建築物の高さを規制したルールのことです。北側隣地境界線上に一定の高さをとり、そこから一定の勾配で記された線(=北側斜線)の範囲内で建築物を建てます。
道路斜線制限とは、道路や両側の建物の採光、通風、日照などの確保のために、建物の制限をしたものです。前面道路の反対側の境界から敷地に向かって一定のルールに従い斜線を引き、その斜線の中に建物が収まるようにします。
※用途地域によって制限値が異なります。
住居系地域では、1mごとに1.25m。その他の地域では、1mごとに1.5mです。
幅4m以上の道路に、2m以上接した土地でないと建物を立てられないという建築基準法です。これは、火災や地震など災害が起きた時の避難経路を確保し、消防車や救急車が通れるようにすることを目的としています。私道の場合は「道路の位置指定」(位置指定道路)を受ける必要があるので、必ず確認しましょう。 ※道路幅は、道路わきに側溝などがある場合はそれらの幅も含みます。
道路の幅が4m未満の場合も「セットバック」で家を建てられることがあります。
セットバックとは、道路中心線から2mの位置まで後退(セットバック)した線まで建物を建てずに空けておくことです。注意が必要なのは、後退した2mは道路としてみなされるため、その部分は敷地面積には算入さなくなり、建ぺい率や容積率も小さくなり、建てられる家の大きさもその分狭くなるということです。
土地状況の確認や複雑な法律による制限などがあるため、土地探しは難しいと感じる方も多くいらっしゃると思います。ですがこれから皆様が探す土地は一生、もしくは子どもの世代まで長く人生を紡ぐ大切な場所です。難しくても妥協せず、あなたにとって理想の土地を探しましょう。私たちも精一杯お手伝いさせていただきます。